
駅前広場の正面にある観光情報センター。まずはここで情報収集を
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団体旅行のメッカとして人々を集めた渓谷の温泉地、鬼怒川。部屋から眺める渓谷の美しさや、近くにある世界遺産・日光や、日光江戸村などのテーマパークを訪れる拠点として利用されています。今回は日光観光協会・鬼怒川川治支部の福田さんに、変化を見せつつある鬼怒川の魅力を案内してもらいました。
温泉街の入口、駅前に「動くSL」が登場!

転車台でゆっくりと回転する「大樹」。蒸気機関車はJR北海道から借用されているC11だ。

運行しているのは東武鬼怒川線の下今市〜鬼怒川温泉間、乗車時間は36分。客車も昭和40〜50年代に製造されたものを、内外観のイメージを残しつつリニューアルさせている。
「話題になっているのは、やっぱりSLの『大樹』ですね。鬼怒川を訪れる足としてだけでなく、駅前に人を集める観光スポットとしても人気を集めています」
「SL大樹」が走るのは下今市から鬼怒川温泉への13.6km。週末を中心に1日3往復されていて、新宿や浅草からの特急と乗り継いで利用できます。
SLというと、観光列車として各地で運用されていますが、鬼怒川ではなんと方向転換のために使われる転車台が駅前広場にあります。昨年51年ぶりの復活を機に、この転車台はJR西日本から譲り受けたもの。新たに設置されたので、本来なら見に行くには不便な駅の外れにある転車台が駅前にあるのです。このため、マイカーで鬼怒川温泉を訪れたお客さんも気軽に見に行くようになり、駅前の活性化にもつながっているそうです。
名称 東武鉄道「SL『大樹』」電話番号 03-5962-0102(東武鉄道お客さまセンター)
料金 下今市〜鬼怒川温泉大人750円(ディーゼル機関車牽引の場合は510円)*運用日は月によって異なるのでHPで確認を
重い荷物は駅前から宿へ直行!「らくらく手ぶら便」

見どころを案内してもらう前に、福田さんが勤める駅前の観光情報センターへ。
「14時までなら手荷物を1個500円で預かって、16時ごろまでに宿へお届けする『らくらく手ぶら便』」というサービスを行っているんです。鉄道で訪れた場合、駅前からそのまま手ぶらで観光できます」
これは鉄道で移動する旅行者にはとても助かるサービスですね!
名称 鬼怒川・川治温泉観光情報センター電話番号 0288-77-3111
料金 荷物1個500円
受付時間 9:00-14:00、無休
*鬼怒川・川治温泉旅館協同組合加盟施設への宿泊者が対象です
温泉街を歩いて楽しむ「まち歩きツアー」
鬼怒川温泉の周辺には人気の観光スポットが多いのですが、温泉街自体を楽しむなら、まち歩きツアーに参加するのが一番。
楯岩展望台へ行く「鬼怒楯岩コース」、江戸時代、会津西街道の藤原宿として栄えた歴史と、戊辰戦争の古戦場を巡る「歴史探訪コース」、3つの橋を渡って温泉街を一周する「絶景・橋めぐりコース」、おすすめのスイーツの店など4店に立ち寄る「おやつ食べ歩きコース」の4コースあり、どれも10時に出発して、地元ガイドとともに1時間半〜3時間ほどを歩いて巡るツアー。福田さんも現在ガイドになるべく勉強中とか。
「コースによっては、楯岩展望台などはかなり階段をのぼるんですが、皆さん元気ですね。人数はだいたい10名くらい。2人から受け付けていますのでぜひご参加下さい」

まち歩きツアーは少人数で鬼怒川温泉を深く楽しめる

気軽な散策なら絶景・橋巡りコースを。これはくろがね橋からの新緑風景。併設されているくろがね橋河川遊歩道に向かえば、より渓流が身近に感じられるはず

まち歩きツアーでも訪れる歩行者専用の橋、ふれあい橋の東側階段には、鬼怒川温泉のキャラクター、鬼怒太の約45mもの巨大絵が描かれている
名称 日光市観光協会集合場所 鬼怒川・川治温泉観光情報センター(日光市鬼怒川温泉大原1404-1)
電話番号 0288-22-1525
予約受付時間 8:30〜17:00(おやつ食べ歩きコースのみ水曜定休)
新緑の渓谷を見下ろす「鬼怒楯岩大吊橋」


楯岩大吊橋からの眺め。このあたりは両岸に立ち並ぶ温泉街もなく、新緑や紅葉を眺めるには最適

高さ40m、全長140mの歩道専用吊橋。温泉街と鬼怒川の名勝「楯岩」を結んでいます。橋の上からは眼下の渓谷を行くライン下りの船も見下ろせますし、橋を渡った先、楯岩展望台まで登れば、新緑の山々に囲まれた温泉街が見渡せます。
「吊橋入口の広場は、季節ごとに行われるイベントの舞台ともなっています。景観を整える試みが続いている鬼怒川で、ぜひ訪れて欲しい場所ですね」
名称 鬼怒楯岩大吊橋所在地 日光市鬼怒川温泉大原1436
料金・営業時間 通行自由
外はカリカリ、中にはしっとりしたあんこの「かりんとうまんじゅう」


鬼怒川名物として人気のかりんとうまんじゅうは、沖縄産黒糖をたっぷり練り込んだ生地で、北海道十勝産の小豆を使った滑らかなこしあんを包み込んだもの。名前の通り外はカリッとした食感。ごまの香りも口の中に広がります。
名称 まんじゅう処おおあみ所在地 日光市鬼怒川温泉滝543
電話番号 0288-77-0133
営業時間 8:30-18:00
料金 5個入り680円、10個入り1300円など
レストランの隠し玉は、天然氷のかき氷「日光天然氷とちおとめ」

温泉街の各店で6月30日まで行われる「まちなか しあわせ 温泉・味めぐり」の参加商品の一つ。駅前にある食事処・みやげ店のつるやで提供されるのは、とちおとめのシロップがたっぷりかかったかき氷。天然氷ならではのふわふわ感がたまりません。このほか全20店舗でいちごを中心とした限定メニューやサービスが用意されています。
名称 つるや所在地 日光市鬼怒川温泉大原1398-6
電話番号 0288-77-1423
営業時間 10:00-16:00(食事処は10:00-16:00)
料金 日光天然氷とちおとめ650円
歩き疲れたら足湯でのんびり「鬼怒子の湯」


鬼怒子の湯の前にあるのは、鬼怒川温泉のシンボルキャラクター、鬼怒太の妹、鬼怒子の像。鬼怒川温泉街には公園や橋など各所にキャラクター像や彫刻が配置されているので、それを探して巡るのも楽しい
本格的な温泉は宿に入ってからとして、温泉街めぐりのウォーキングのあとに楽しめるのが足湯。楯岩大吊橋のたもとにある足湯カフェ、駅前の鬼怒太の湯、さらにくろがね橋の近くには宝の湯、鬼怒子の湯と4個所も用意されています。中でも鬼怒川の流れを見下ろしつつ浸かれる鬼怒子の湯は広くて快適。
名称 鬼怒子の湯所在地 日光市藤原1-15
電話番号 0288-76-4107(日光市藤原行政センター 産業建設係)
営業時間 9:00-17:00
料金 無料
団体客中心から個人客へのもてなしに
温泉街を歩いていると、よく言われるように廃業した大旅館が目につくのは確かです。かつて社員旅行など団体を請け負った大型宿泊施設は、バブル崩壊後に大きな打撃を受けました。かつて訪れたはずの宿が、気がつけば名前の知られたホテルチェーンの看板に変わっていることに気がつく人も多いでしょう。
でも、それが鬼怒川温泉に新しい血を注ぎ込んでいるのも事実。地元による、廃墟を包むフェンス設置などの景観整備、まち歩きツアーの開催、足湯の整備などは、かつて大型宿泊施設が抱え込んだ客を温泉街全体へ分散させる試みでもあり、個人客へのサービスを充実させています。
4月からは「本物の出会い 栃木 ディスティネーションキャンペーン」も始まります。周辺観光地へ向かうための拠点としてだけでなく、温泉街自体が楽しめる場所として、鬼怒川は生まれ変わっていくでしょう。
イベント・キャンペーンを利用してかしこく楽しもう
4月1日から6月30日までは、「本物の出会い 栃木ディスティネーション」が開催。鬼怒川温泉でもこれに伴ったイベントやサービスが行われています。情報をチェックして、旅をもっと楽しく!
■「日光いちご」のおもてなし
4〜5月毎週日曜と、5月3〜5日に開催。鬼怒川温泉駅前ひろばで、日光のいちご農家とJAによる日光イチゴの試食販売が行われます。
■鬼怒川温泉ミュージックシンフォニー
5月の週末を中心に、各ホテルのロビーなどでミニコンサートが行われます。チェロ、琴、オカリナ、Jazzバイオリンなど、演目は多彩。鬼怒川温泉旅館組合の加盟施設に宿泊の方は入館・鑑賞自由。
■鬼怒川onsenタベルナ
「タベルナ」は、イタリア語で食堂のこと。鬼怒川の夜を楽しむための企画です。駅前の観光情報センターでリストバンドを買うだけで参加OK。28の参加店舗に用意された特別セットメニューが特別料金で味わえます。また、指定のお店までは鬼怒川温泉駅から片道定額(900円)でタクシーが利用できるのも便利。
こちらも6月30日まで。
鬼怒川温泉へのアクセス

電車:JR新宿駅から東武鉄道特急で鬼怒川温泉駅まで約2時間10分、または東武浅草駅から東武鉄道特急で鬼怒川温泉駅まで約2時間30分。SL大樹を利用の場合、下今市駅で乗り換え。
お得なキップ:
「プレミアム日光・鬼怒川 東武フリーパス」
東武浅草発の東武特急、東武バス日光、日光交通バス、明智平ロープウェイ、中禅寺湖機船などが利用可能。5日間有効、浅草から8,070円〜8,730円、春〜秋季限定発売
「まるごと日光・鬼怒川フリーパス」
浅草から下今市駅までの往復乗車券に加え、下今市駅から東武日光駅、および湯西川温泉駅まではフリー乗車。また一部区間を除く東武バス日光、日光交通バスが利用可能。4日間有効、浅草から6,150円。
バス:
「東武グループ 東北急行バス」
JR東京駅から鬼怒川温泉駅までで約3時間25分、2,500円。
電話 03-3529-0321
「京急高速バス座席センター」
JR横浜駅から羽田空港経由で鬼怒川温泉駅まで約4時間25分、3,300円。
電話 03-3743-0022
このほか、宿によっては東北新幹線宇都宮駅から直行のバスを用意しているところもあります。各宿泊施設へお問い合わせを。
(2018年4月22日公開)
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